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【10運転テクニック】車の運転が上手くなるには「センス」って言われるけど、本当なの?

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旦那さんを助手席に乗せてハンドルを握っているとき、なぜかイラつかれたり、怒鳴られたりした経験はありませんか?「ブレーキが遅い!!」とか「モタモタすんな!!」なんて不機嫌になり、訳が分からないままケンカになった、という方も多いでしょう。

 

少しでも運転が上手くなりたいと、周りの人に上達のコツを聞いても「運転なんてセンスだよ」で済まされてしまいます。

本当に車の運転は、センスなのでしょうか?

 

今回はこの素朴な疑問に、運転が怖くてたまらないペーパードライバーさんを3,000人以上レッスンしてきた経験をもとに、科学的根拠も踏まえてお伝えしていきたいと思います。

運転はセンス!?

「運転はセンス」こんな言葉があります。

しかしこの言葉は長年運転してきたベテランドライバーの経験談であり、何の根拠もありません。実はベテランドライバーもペーパードライバーも、運転免許を持っている人すべてが、キチンとした運転理論を教わった経験はないのです。ですから教えるほうも教わる方も、根拠のある理論を伝えることができず、簡単便利な「センス」という言葉で終わらせてしまっているのが現状なのです。

世の中の物事にはすべて理論と根拠があるのに・・・

例えばゴルフ。

ゴルフはとても多くの人口がおり、プロからアマまで様々なレベルの人がプレーしています。

「レッスンプロ」という職業の人がいるように、誰でもゴルフが上達できるよう科学的根拠を基にした理論がいくつも作り出され、ゴルフ初心者は一から基礎を学ぶことができます。最初はボールに当たらないようなへたくそでも、理論通りに練習を積み重ねれば、ちゃんと上達できるような環境が整っているのです。

もしゴルフを始めたばかりの人が「私はセンスがないから下手なんだ」と口にしたら、あなたはどう思いますか?「そりゃ、センスがないんじゃなくて練習量が足りないんだよ。スクールにでも入ってもっと練習しなよ」とアドバイスすることでしょう。決して最初から「ゴルフはセンスだよ」などとは言いませんよね?

ゴルフだけでなく、野球、サッカー、習い事や勉強・・・すべてにおいて、人は最初からセンスの有無で片付けることなどせず、練習量を増やすことを考えます。ところがなぜか運転だけは、異口同音に「センス」という言葉で片付けてしまうのです。

速い思考、遅い思考

なぜ人は運転を「センス」という言葉で片付けてしまうのか?

「ファスト&スロー(ダニエル・カールマン)」という本の中にこんな一節があります。この本は本当に小難しい本なので、要約してお伝えしますね。この中で著者のカールマンは、人間は日々の生活の中で「速い思考」と「遅い思考」という二つの思考法を使い分けていると言います。

太古の昔から使われてきたのが「速い思考」。外敵から襲われる危険性がある野外で「あのライオン、襲ってくるかなぁ、どうかなぁ」などとのんびり考えていては、そのまま食われてしまいます。反射的に判断を下せるよう、我々人間をはじめ地球上の生物は、「速い思考」を磨いて生き延びてきました。

ところが社会が発達し、外敵に襲われる危険性が無くなった現在。社会が高度化し、速い思考だけで判断を下すことが難しくなってきました。科学のこと、社会のこと、お金のこと・・・。現代社会では熟考と議論を重ねて決定を下す「遅い思考」が必要となってきたのです。

突然ですが、質問です。
24×114
この計算を暗算でできますか?

多くの人が「20×120=2400だから、大体その辺だな」という目星はつくでしょう。ただ、ほとんどの人が「2400くらいだな」ということが分かった時点で計算を止めてしまいます。時間をかけて頭の中で一つ一つ丁寧に計算すれば答えにたどり着くことはわかっているのですが、本当に正解にたどり着くまで頭を使う人はほとんどいないのです。

遅い思考をしているとき、人間の筋肉は硬直し、血圧や心拍数が上昇するなど身体的、精神的にとても負荷がかかることが医学的に証明されています。要するに、動物が生き延びるため自然に獲得した「速い思考」とは逆に、身体的負荷のかかる「遅い思考」は、できる限り避けて通りたい作業なのです。

しかしこれだけ社会が発達してしまうと、もはや「速い思考」だけでは解決できない問題に直面します。「遅い思考」を必要とする場面に遭遇するのです。しかし人間は、苦痛から逃れようとする動物。

「速い思考」が通用しないと分かった途端、「遅い思考」を避けるために、次の2つの方法で苦痛から逃れようとするのです。

1・「遅い思考」を使わなければならない問題を無視する
2・「速い思考」ですべてを解決しようとする

これを今日の本題、運転に当てはめてみたらどうなるでしょう。

「運転が上達するには?」という問いには、早い思考で答えは出せません。ところが、遅い思考を使って問題を解くことは、人をとても不快にするんでしたね。ですのでこのような問題に直面したとき、多くの人はどうするか?イラついたり怒鳴ったり(問題と向き合わない)、「そんなのセンスだよ、センス(速い思考)」で片付けてしまうのです。

教習所は運転技術については教えてくれない

「いやでも、教習所でみんな運転は教わるでしょ?やっぱり運転はセンスでしょ」

という意見もあるでしょう。

残念なことに教習所で教えていることは「運転技術」ではありません。「運転の法律」を教える場所に過ぎないのです。教習所では「左折の安全確認すべき場所」は教えますが「左折の上手なハンドル操作のコツ」は教えません。「狭い道では徐行しましょう」と教えますが「狭い道での視点の置き方」は教えません。

教習所に通った=免許を取得するための法律を学んだ、ということであり「運転の技術を習った」わけではないのです。

今まで誰も運転に関して体系化、言語化してこなかった

日本では、免許を取ってから一度も「運転技術を学ぶこと」をする機会がありません。どんなベテランドライバーであっても、自分の主観と経験でしか運転を語れないのです。また「運転」というジャンルを「遅い思考」で熟考し、体系化、言語化する作業を誰もしてきませんでした。今まで理論的なアプローチをとる人が皆無だったのです。

ですのでセンスという「速い思考」だけで導き出された安易な答えが、まかり通るようになってしまったのです。

最後に

これを知ったあなたはもう、お分かりですね。運転は「センス」ではありません。「遅い思考」で導き出した根拠ある理論に練習を重ねれば、絶対に上手くなるのです。

これは運転だけに限りません。周りに惑わされず、今まで言われてきた常識が「速い思考」で出された安易な答えではないかと、自問する習慣をつけていきましょう。

 

 

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